2017年1月14日土曜日

pdfをそのままePubに変換し電子書籍を作る

本記事は2017年の記事であり、少し古い内容となってます。
2020年の最新版は新しいサイトに掲載しています。
https://chitomolog.hatenablog.com/entry/2020/06/27/114726

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集に関わっている同人誌がついに電子書籍化に踏み出したので、電子化手続きの中でも最大の関門、固定レイアウト型でpdfをepubに変換する方法を片っ端から試してみました。

「pdf epub」でググると大量にそれっぽいページがヒットするわけですが、その大多数はアフィリエイト目的で作られたおざなりなサービスであるという地獄が現代のネットランドスケープです。
勿論英語圏中国語圏のユーザー向けのきちんとしたサービスかもしれないですが、日本語で、それもご丁寧に.jpのドメインまで取得しているにも関わらず、日本語ファイルを投げたら豆腐文字になって帰ってくるのには流石に文句言っても良いのではないでしょうか。

この手のサイトは今後も増え続けていくことだろうけど…。


余計な情報は要らない、どうすればpdfからePubを作れるか手っ取り早く知りたい方は一番下までスクロールして下さい。

それでは斬って参ります。

2017年1月6日金曜日

視覚/死角の映画 ― アピチャッポン・ウィーラセタクン『光の墓 รักที่ขอนแก่น』

年早々、実家から東京に戻って来てすぐ映画館に足を運んだ。表参道のシアター・イメージフォーラム。話題になっていた『この世界の片隅に』も選択肢に入っていたが、茫として流行りを追う気持ちでもなく、イメフォでアピチャッポンのアンコール上映がされていることを知ると直ぐにそちらになびいていった。

 丁度一年前の同じ月に始まった企画、「アピチャッポン・イン・ザ・ウッズ」で観た『トロピカル・マラディ』では、広大無辺な闇に包まれた熱帯林の中での恍惚なトランス状態を、映像を通して味わうことができた。「ただの映像だよ」と冷たく突き放して俯瞰する態度とは決定的に異なり、アピチャッポン・ウィーラセクタンは我々が「映像」と呼ぶものを「光」と解釈し、映画の別なる相貌を露にさせようとしているように思われる。《Syndromes and a Century》(2006)と《Cemetery of Splendour》(2015)をそれぞれ『世紀の光』と『光の墓』と訳したのは、良い意味での原題に対する裏切りになったのではあるまいか。